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2F・海の本コーナーより 港町グッズ(マリングッズ) 本屋の眼 月イチ書評「本の生一本」 わたしの棚 リンク集 マップ
海文堂書店 KAIBUNDO
★★★ わたしの棚 ★★★

1F 「実用書」担当 (柿本優子)
 「断捨離」に続く片づけ本が「人生がときめく片づけの魔法」(近藤麻理恵・著)です。
一度片づけたら絶対に元に戻らない、リバウンド率ゼロの“こんまり流ときめき整理収納法”でモノをひとつひとつ手にとり、ときめくモノは残し、ときめかないモノは捨てるのだそうです。
 テレビ番組で紹介されてよく売れました。
 そして「体脂肪計タニタの社員食堂」もテレビ番組で紹介されて反響があった本です。
 毎日たくさんの新刊本が出るので、同じ本をずっと長く並べるのはなかなか難しいのですが、こうしたロングセラーの本が一冊でも増えてくれるといいなと思います。

1F 「雑誌」・「芸能」担当 (北村知之)
大阪の貸本喫茶ちょうちょぼっこのメンバーである真治彩さんの個人誌『ぽかん』の第二号が刊行されました。「何年住んでも愛着のわかない街の地図を他人の力を借りて作ってみようと思い立って」という今号の特集テーマは、詩人の寺島珠雄の名著のタイトルを借りた「私の大阪地図」。おなじく個人誌『CABIN』を主宰する中尾務さんの案内による港区・此花区・西区散策、いまの大阪に溝口健二の「浪華悲歌」に写された関西モダニズムの風景を探した「『浪華悲歌』とモダン地下水道」、いまではほとんど忘れられたマイナーポエットを採りあげた「大阪にこんな詩人が在った―冨士原清一のこと」、インターネット古書店モズブックスによる「大阪の古本屋になってみて」、さらに大阪に住んでいない若者たちによる『私の大阪地図』の読書感想文など、さまざま書き手による大阪の姿が紡がれています。創刊号にひきつづき、連載陣によるエッセイも、読書という行為の魅力が滲んでいます。これほどシブく読み応えのある内容が、判型、紙質、イラスト、レイアウト、どれをとっても洒落た器に盛られていて、雑誌を読むたのしさに溢れたすばらしい小冊子になっています。

 1F 「文芸書」・「新書」担当 (熊木泰子)
 新潮社の編集者の方って、きっと兵庫県がお好きなんじゃないでしょうか。年末の文芸書棚を飾る新刊書(11月下旬刊行)を見てそう確信しました。
 まず、『小澤征爾さんと、音楽について話をする』の村上春樹はご存知のとおり西宮市・芦屋市育ち。クラシック音楽の知識がないと理解できない部分もあるけれど、世界屈指の気さくなマエストロと、音楽評論家でも演奏家でもなく、でも最高の音楽ファンである春樹氏の、いかにも愉しげな対話を読むことは、それ自体がすばらしい音楽体験になりました。
 『ヒア・カムズ・ザ・サン』の有川浩は、大ヒット『阪急電車』でおなじみの阪急電鉄今津線沿線在住です。劇団キャラメルボックスの公演チラシを見た有川さんが、7行のあらすじと写真からインスパイアされて書いた物語。読書とお芝居、絶対両方楽しみたくなりますよ。
 『負けんとき ヴォーリズ満喜子の種まく日々 上・下』の玉岡かおるは三木市生まれで加古川在住。関西学院大学を始め、関西各地に残るヴォーリズの建物。メンソレータムの創立者で建築家でもあるヴォーリズに嫁いだ華族の娘、一柳(ひとつやなぎ)満喜子の波乱の生涯。神戸女学院大学(これも作品のひとつ)出身の玉岡さんという最適の書き手を得て、日本の近現代が浮かび上がります。
 『春告げ坂 小石川診療記』の安住洋子は尼崎市出身。安住さんは『しずり雪』で長塚節文学賞短編小説部門大賞を受賞した期待の時代小説作家です。坂の上の養生所で市井の人々を診る若き見習い医師。当店唯一の時代小説読み、平野がブログで取り上げています。
 最後に、『呪いの時代』の内田樹さんはこの間まで神戸女学院大学で教授をなさっていて、現在は名誉教授。東灘区に道場と能舞台を兼ねた自宅を建てられました。タイトルの禍々しさとは裏腹に、呪いを解いて世の中に祝福と贈与と他人との協働をという生き方の指針となる本です。兵庫県関連で取り上げましたがこの本は文芸棚にはありません。(人文棚です)
ね、これだけの価値ある兵庫県関連者による本を年末年始に向けて出版される新潮社さんに、なんだかお礼を言いたくなりました。

1F 「児童書」・「教育書」担当 (田中智美)
 「アリババと四十人の盗賊」「シンドバッドの冒険」「空飛ぶ絨毯」などで知られるアラビアンナイト、子どもたちが楽しめる1冊にまとまった本がなく、残念に思っていたのですが、2011年11月、こぐま社から『子どもに語るアラビアンナイト』(西尾哲夫訳・再話/茨木啓子再話)が出版されました!
 子どもたちにアラビアンナイトの話を届けたい、という思いから出来上がったこの本の中には、子どもたちのために厳選された10話が入っています。装丁も魅力的で、読み始めると、その不思議な世界に引き込まれ、私も一気に読んでしまいました。アラブの文化の深さも感じられ、子どもから大人まで楽しめる一冊です。

1F 「文庫」担当 (樋口淑子)
 『神戸今昔散歩』原島広至著・(中経文庫)が、今昔散歩シリーズ第4弾として、東京・横浜・大阪に続いて出版されました。第4章 元町・南京町のページには、なんと海文堂書店の名前も出ています。カラーが多くて見やすいです。
 『兵庫県謎解き散歩』大国正美編著・(新人物文庫)も出版され、この2冊を手に取ると、ますます郷土愛が増してきます。

1F 「人文社会」・「経済経営」・「法律政治」担当 (平野義昌)
 【海】では、3・11の東北・東日本の大震災と原発事故以来「東北本」フェアを続けてきました。今後も継続していきます。しかし、店内のあちこちに点在してしまっている状態を何とかしなければなりません。
 このたび担当者、ようやく重い腰(口と頭は軽いのに)をあげ、「阪神・淡路大震災」も「環境問題」も「ボランティア」もまとめることにいたしました。【政治】コーナー奥です。

1F 「岩波書店 単行本」担当 (福岡宏泰)
 福島第一原発のメルトダウンから9ヶ月が経過しました。
政府は「収束」宣言を出しましたが、廃炉まで40年を要する現状で一体何を考えておるのでしょう。
40年後? 私、確実に死んでます。後の世代に3.11の大震災と原発事故を語り継ぐために、「本」が必要です。

 7月以降に出た岩波書店の単行本、ブックレットのなかから原発事故に関するものをご紹介します。

 7月刊。『火山と地震の国に暮らす』(鎌田浩毅 著)。『原発と震災 この国に建てる場所はあるのか』(「科学」編集部 編)。『ツナミの小形而上学』(ジャン=ピエール・デュピュイ 著)。
 8月刊。『ルポ下北核半島 原発と基地と人々』(鎌田慧・斉藤光政 著)。『震災トラウマと復興ストレス』(宮地尚子 著/岩波ブックレット)。『フォト・ルポルタージュ 福島 原発震災のまち』(豊田直巳 著/岩波ブックレット)。
 9月刊。『ドイツは脱原発を選んだ』(ミランダ・A.シュラーズ 著/岩波ブックレット)。
 10月刊。『坂田昌一 原子力をめぐる科学者の社会的責任』(坂田昌一 著/樫本喜一 編)。『原発とヒロシマ 「原子力平和利用」の真相』(田中利幸 ピーター・カズニック 著 /岩波ブックレット)。
 11月刊。『3.11 死に神に突き飛ばされる』(加藤典洋 著)。『原発をどうするか、みんなで決める 国民投票へ向けて』(飯田哲也・今井一・杉田敦・マエキタミヤ・宮台信司 著/岩波ブックレット)。『原発への非服従 私たちが決意したこと』(鶴見俊輔・澤地久枝・奥平康弘・大江健三郎 著/岩波ブックレット)。
 12月刊。『さようなら原発』(鎌田慧 著/岩波ブックレット)。『原発難民日記 怒りの大地から』(秋山豊寛 著/岩波ブックレット)。

 ドイツのようにキッパリと脱原発に舵を切らず、海外への原発輸出を推し進めようとさえしているこの国は異常です。
 これまで国と電力会社がぐるになって原発の「安全神話」を国民に洗脳してきました。上記の新刊のなかではブックレットが大半を占めますが、原発の絶対的な危険性の認識を私たちが取り戻すきっかけになる<本>というツールのなかでは、価格面・コンパクト面でもブックレットは最良のものだと思います。
 岩波書店さんには、脱原発へ向けた本をこれからも息長く出版していただきたいと願っています。
                                  2011年12月15日 記

2F 「海事書」担当 (後藤正照)
 今回は、日本郵船歴史博物館より、新しい本とグッズが届きましたので、紹介します。
 本は、横浜に係留されている氷川丸を案内した『氷川丸ガイドブック』(税込500円)です。
案内だけではなく、船隊の構造の特徴と設備、氷川丸誕生の背景、いくつもの激動の時代を乗り越え現在にいたる歴史を載せています。巻末には、折込みの一般配置図が付いています。
 これと関係して、『氷川丸パノマラペーパークラフト』(税込300円)が、発売されています。こちらのほうは、係留されている山下公園と桟橋、氷川丸とその付近を走るタグボートも、組み立てるようになっています。今まで販売してきたペーパークラフトとは、少し趣が違うものです。
 商船三井のMOLショップ(オレンジピーアール)も新しいグッズが発売されました。
柳原良平氏デザインされた、『キャプテンマグカップ』(税込1050円)です。カップの底にMOLロゴマークがはいっています。
 最後に、個人制作で、携帯ストラップを7種類販売しております。ビーズで編んだぺヨーテステッチに、いかり・舵・貝殻の形をしたパーツを付けています。価格は税込600円です。当店のみの販売です。ご来店をお待ちしております。

2F 「辞書」・「語学書」・「学習参考書」担当 (笹井恭)
 常用漢字の改訂に伴い、岩波国語辞典、新明解国語辞典、新明解現代漢和辞典、等等 国語・漢字辞典が11月から2月にかけて改訂になります。すでに刊行されているものも有りますが、今後続々と改訂新版・新刊が発行されます。ご家庭にお持ちの辞典を、この機会に見直してみてください。時代に沿った新しい辞典に代えておかれてはいかがでしょうか。 そして、中学生向けの英語辞典も、24年度の教科書変更に合わせて新しくなります。
 また、語学コーナー(英語)では、円高還元企画ペーパーバックの「ペンギンクラシックス・ベスト30」 1000円均一を展開中です、期間限定です、長編文学を読んでみるチャンスですよ。